さぎょうにっき

弦楽器の木工や金属加工

17.08.2019

少し前に専門学校のときの先輩が働いている工房に見学に行く機会があって、知らないテクニックを教えてもらったり、楽器を色々見せてもらったり、いい刺激になりました。

それもあって、技術の引き出し(と呼べるほどのものではないかもしれませんが...)を増やしたいなと思い、最近になってやっと今の工房にも慣れてきたので(?)、色々試したいと思います。

 

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ニスが部分的に欠けてなくなったような箇所のリタッチには、色を可能な限り似せた、濃いニスを一度に厚くのせるのが一番きれいで目立たない仕上がりになると個人的には考えているので、予め濃い目の透明ニスを別に作りました。作りましたと言っても、工房で使ってるニスをアルコール分を飛ばして濃縮しただけですが。それが左です。右はフィラー。これも工房で使ってるのが少しさらさら過ぎるかなと思い、濃縮中。透明ニスをしばらく使ってみて、よく使う色のニスも用意した方が便利そうならそれも作ろうかと思います。
なんとなくこの小瓶が気に入ったので、スーパーで何個か買ってまだ冷蔵庫に入っています。元々の中身はヌテラに似たものです。

 

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東京ではタンポを使ったニスの磨き方を教わりましたが、その後ドイツで別のやり方を教わってからはそちらでしか行っていませんでした(というか、アルコールを含ませた布で磨く、という機会が前の職場ではあまりありませんでした)。が、タンポも選択肢としてあった方が良さそうな気がして、作ってみました。作ったと言っても、紐を縛ってはい完成、とはいかず、このまま楽器を磨くときれいになるどころか布の細かい繊維などがくっついて見苦しくなるのがこの世の定めなので、まずはニス、アルコール、油を染み込ませてから机などに擦り付け、布の状態を整えます。使えば使う程馴染むというか、安心して使えるようになると思います。

 

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こちらがずっと?使っている磨き布。

 

はじめからある程度ピカピカにつるんと仕上げてある楽器は問題ないですが、表板の早材晩材の凸凹を生かしてあるような仕上げだと、リタッチしたあと周りと馴染ませようとしてあまり磨くとそこだけそれがなくなってしまいますし、マットな感じの楽器をピカピカにするのもどうかという気もしますし、リタッチにしろ磨きにしろ、まだまだ研究が必要です。

 

それはそれとして、道具作りたいです。

小型の際鉋数種類、大きめの鉋、隅突き鉋等々。

 

作ったところで、たまにしか使わないでしょうけれど...。

とりあえず材料を注文して、製図ですね。