さぎょうにっき

弦楽器の木工や金属加工

15.03.2020

どこもかしこもコロナで大変ですね。

今いる国ではイベント開催禁止になる人数が1000人以上から100人以上に変わって、レストランもお客さん50人以下という条件になったようです。

マスクも消毒薬も売り切れているようですが、そのわりにマスクを付けている人は一人も見かけません。陽性と判断されてからやっと掛けるつもりなのでしょうか?こちらの人は風邪引いても滅多にマスクしないようですし、そこは日本を見習ってほしいところです。

 

 

親方が30年程前に作った、お客さんのヴァイオリンが整備に来ていました。

掃除とリタッチ、指板の削り直し、側板の磨耗しやすいところに保護シートを貼って終了しました。

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光の条件が違うので色が違って見えますが、作業前後です。
(この後もう少しだけ部分的にニスの作業をしました。)

 

07.02.2020

お客さんの対応や入荷した楽器のセットアップ、レンタル用の楽器のメンテナンス、弓の毛替えなどをしつつ、チェロの修理を続けています。

 

 

f:id:stemmeisen:20200208064753j:plain前にこの楽器を開けた人、パッチの整形時に豪快に表板に刃物を突き刺してます。

 

 

 

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こちらも手前のパッチの右側に刺し傷が。傷のところに割れが発生していました。修理と破壊は紙一重?なので、自分も気をつけようと思いました。といっても、パッチの整形時は周りを傷つけないよう薄いベニヤやプラ板などで保護しているので、さすがにこんな刺し傷は作ったことないですが...。
パッチの下の割れが開いていたので、パッチを除去して接着しなおしました。
写真は、撮り忘れたのでないです。

あとバスバーの両端に膠が乗せてありました。剥がれませんように!という意思を感じさせますが、おまじない以上の意味はないと思います。後で除去しておきます。

 

 

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話は変わって、弓の楔を作るときに毎回木材を割りますが、ナイフで割るのが個人的に嫌で、包丁を加工した道具を使っています。案外使い勝手がよく、気に入っています。だからどうしたという話ではありますが...。

24.01.2020

あけましておめでとうございます、と言うにはもう遅すぎる時期になってしまいました。

 

 

魂柱割れを直すためにチェロを開けたら、

 

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何か書いてありました。

O.K.

前に開けた人が「修理完了!閉めてよし!」的な感じで書いたんじゃないかと思うんですが、

 

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裏板の接着、木工ボンドのように見えるのですが...。

 

 

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それと破片がないのですが...。

 

OKとは...?

 

と思いつつ、修理やリタッチ、弓関連など、技術の質も幅も去年よりも向上していきたいです。今年は仕事の時間外に新作もやっていきます。

02.12.2019

今年もあと一ヶ月を切りましたが、全然実感が湧きません。

 

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街はクリスマスの雰囲気になってます。

この季節はほぼずっと曇って暗いので、幾分気が滅入ります。

 

 

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レンタルのチェロの側板の割れ。下部の側板が割れるという事故は起こりやすいようです。割れの段差が大きいので、今回は表板を開けて修理することになりました。

 

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こちらは弓のヘッドの楔を押し込むための道具。以前同じ工房にいた同業の友達のクリスマスプレゼントに作りました。自分用のは以前に作りましたが、それよりもう少し小さい方が使いやすい気もするので、そのうち自分用にまた作ろうと思います。あと、もう少し長い素材の方が安心できるかなと。 

17.11.2019

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毛替えと革の交換でお預かりした弓。

このタイプの金属パーツ(Zwickel)は見たことがなかったので、「こういうのもあるんだな」と、勉強になりました。

掃除して革を貼った後、手元がこれ以上摩耗しないように保護フィルムも張りました。

04.11.2019

1ヶ月に一回も更新してないのに、「さぎょうにっき」というのもなんだかおこがましいですね。一週間程風邪っぽくて、ちょっとしんどいです。若干喘息も出ているような気もします。ぜーぜーいう程ではありませんが、胸と背中が辛いです。週末は家でずっとのど飴なめてました。

 

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最近の仕事です。このペグ穴だけ大きいので、穴を小さくしました。

ペグを入れてみると向きがてんでバラバラ。個人的には埋めて直したいですが、依頼にないので残念ですがスルー。

ラベルはイタリアのモダンのメーカーですが、コーナーブロックなし、バスバー削り出し、表板の内側は荒削り。ザクセン辺りなのかなあと思ってます。「紙は忍耐強い」ですね。

あと表板の割れが木工ボンドらしきもので接着されていました。勘弁して欲しいです。

上ナットもよく分からない接着剤がべったり・・・。

ただ修理を始める前に弾いてみたら、悪くない音でした。

 

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こちらは貸出し用のチェロの修理。

簡易的な修理法ですが、ここ最近立て続けにやる機会がありました。割れているだけなら楽ですが、どこかにぶつけて割れて片側が中に入り込んでいると、しっかりと面一にできたか否かでリタッチの手間が大きく変わります。